高額療養費制度では、1か月の医療費が一定額を超えた場合、その超過分が払い戻されます。
この制度には、家族の医療費をまとめて計算できる仕組みがあります。
これを
世帯合算といいます。
例えば同じ月に
・本人が通院
・配偶者が入院
・子どもが治療
このように家族それぞれに医療費がかかった場合でも、条件を満たせば医療費を合算して自己負担限度額を判定できます。
医療費が高くなった場合は、この仕組みによって負担が軽くなる可能性があります。
※制度の詳細は加入している健康保険(協会けんぽ・健康保険組合・国民健康保険など)によって取り扱いが異なる場合があります。
世帯合算とは
世帯合算とは、同じ世帯の家族が支払った医療費を合計して、高額療養費の自己負担限度額を判定する仕組みです。
対象となるのは、同じ健康保険に加入している家族の医療費です。
例えば
・本人
・配偶者
・子ども
などが対象になります。
医療費を合計した結果、自己負担限度額を超えた場合、その超過分が払い戻されます。
① 世帯合算ができる条件
世帯合算にはいくつか条件があります。
主な条件は次のとおりです。
・同じ健康保険に加入している家族
・同一世帯であること
・自己負担額が一定額以上
会社員の健康保険では、被保険者と被扶養者の医療費を合算できます。
一方で、夫婦がそれぞれ別の健康保険に加入している場合などは、合算できない場合があります。
また、国民健康保険の場合は、同じ世帯であれば合算できるケースがあります。
制度の取り扱いは保険者によって異なるため、詳細は加入している健康保険で確認が必要です。
② 世帯合算の対象になる医療費
69歳以下の場合、世帯合算の対象になるのは
自己負担額が21,000円以上の医療費
です。
例えば次のようなケースを考えます。
| 家族 | 自己負担額 |
|---|---|
| 本人 | 40,000円 |
| 配偶者 | 25,000円 |
| 子ども | 18,000円 |
この場合
合算対象は
40,000円
25,000円
の2つです。
子どもの18,000円は21,000円未満のため、世帯合算の対象にはなりません。
合算対象の医療費は
40,000 + 25,000
=65,000円
となります。
③ 世帯合算の計算例
例として
69歳以下
年収約450万円の場合を考えます。
この場合の自己負担限度額は
80,100円+(医療費−267,000円)×1%
です。
家族の医療費が次のとおりだったとします。
| 家族 | 医療費 |
|---|---|
| 本人 | 200,000円 |
| 配偶者 | 150,000円 |
合計医療費
200,000 + 150,000
=350,000円
これを計算式に当てはめると
80,100+(350,000−267,000)×1%
=80,930円
この金額が自己負担限度額になります。
もし世帯全体の自己負担額が80,930円を超えている場合、その超過分が払い戻されます。
世帯合算の注意点
世帯合算を利用する場合は、次の点に注意が必要です。
・同じ健康保険に加入している必要がある
・21,000円未満の自己負担は合算できない(69歳以下)
・70歳以上は計算方法が異なる
制度の適用条件は健康保険によって異なる場合があるため、詳細は加入している保険者に確認することが大切です。
医療費に関する制度は、仕組みが少し複雑です。
制度の全体像は
「医療費の負担を軽くする制度まとめ|高額療養費・医療費控除をわかりやすく解説」
で整理しています。
参考・出典
厚生労働省
高額療養費制度
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html
(最終確認日:2026年3月17日)


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